A027【2016/08/06 地元工務店②の見学会に行ってみた~メーターモジュールと尺モジュール~】
この工務店は、私がインターネットで探した中で最も気になっている業者です。
ホームページで建築価格について例を挙げて明瞭にしており、全棟構造計算を行い正真正銘地震に強い家を実現する等といった社長のこだわりも見て取れ、施工事例を見ると無垢材を多く使用しているという共通点は見られるものの洋風から和風まで様々な建築があります。
目次
メーターモジュールと尺モジュール
今回はこの工務店が建築して2年経過した家の見学会です。
無垢材をふんだんに使った床、薪ストーブ、リビング吹き抜け、ウッドデッキと施主のこだわりがはっきり出ている家でした。
更にメーターモジュールで建てられており、トイレや風呂場、階段が非常に広かったのが印象的です。このお家は工務店の方(社長の弟さん)の家ということで、収納も良く考えられていました。
通常の日本建築は尺モジュールといって、基本単位が910mmになっています。その為、一般的なトイレは910mm×1820mmの個室になります(内寸は壁厚があるのでもう少し狭いです)。
同じように広い風呂場として人気がある一坪風呂は1820mm×1820mmです。
これがメーターモジュールになった場合、基本単位が1000mmですのでトイレは1000mm×2000mm、風呂は2000mm×2000mmとなります。
トイレや風呂場だけ見ると、私の場合は開放感があって良いという以上に面積がもったいないという思いが勝ってしまいますが、階段の幅については非常に良いと思いました。
尺モジュールでは階段幅が910mmに両側壁なので770mm程度が標準だそうですが、メーターモジュールでは860mm程度まで広がります。僅か90mmですが、明らかに昇り易く感じました。
尺モジュールとメーターモジュールでは、尺モジュールのほうが一般的にメリットが大きいようです。
建材は尺モジュールを基準に作られていることが多く、メーターモジュールだと無駄が出たり変な継ぎ目が出来たりしてしまうこともあり、結果としてコストアップになることが多いとのことです。
また、廊下が狭いというのであれば廊下だけを広く、風呂場が狭いというのであれば風呂場だけを広くというように、自分たちが必要だと思っている場所だけを広くすることが注文住宅では可能なので、全体をメーターモジュールにしてわざわざコストを上げる必要はないのではないか、というアドバイスを受けました。
これは尤もだと思います。私たちの場合は風呂場やトイレよりも階段の広さが気に入ったので、階段だけ是非メーターモジュールを採用したいと思うようになりました。
ちなみに、大手メーカーのプレハブ住宅では部分的に尺モジュールとメーターモジュールを使い分けることは難しいようです。
こちらからの相談&社長さんのこだわり
さて、工務店の社長さんとその場でお話させて頂けることになり、現状について正直に話しました。
「セキスイハイムや百年住宅で見積もりやプラン紹介をしてもらったが、大手ハウスメーカーではどうしても高額になり、希望の家を建てられない気がしている」
「耐震性やシロアリ等について木造では不安を感じている」
等です。
社長さんはそれぞれの質問に対して一から丁寧に教えてくださり、大変好感を持ちました。
妻が特に気にしている防蟻処理については、近年は防蟻剤の毒性について関心が高まっている為、人体への影響がないように毒性は弱まっている=効果も弱くなっているのは事実とのこと。
その分、定期的なメンテナンス(再処理)が必須になるが、メンテナンスが必要になるのは木造に限ったことではないので、このあたりをどう考えるかだそうです。
木造の家の場合、防蟻処理や塗り替え等のメンテナンス代として毎月およそ1万円の積み立てが必要だと考えておいたら良いというアドバイスをもらいました。これは重要な情報です。
耐震性については非常に重要視しており、木造の家の耐震設計には自信があると話していました。
そして社長さんには太陽光パネルについても考えがあり、5~6kWは確保したいとのことでした。このあたりは次回お話しようと思います。
またセキスイハイムの間取りを簡単に説明し、これと似た間取りのものを総額3000万円以内で造ろうとしたとき、この工務店ではどのような仕様(太陽光パネルの積載量や外壁材、床材等)が実現可能か見積もりを出してもらうことになりました。
この総額3000万円にはエクステリアも含んでいます。今のところ、セキスイハイムのハイムbjプランでもエクステリア抜きで3500万円です(しかも外壁等は希望のものではない)。
A010【2016/07/11 セキスイハイムの間取りと見積もり~パルフェJX~】 - TeruPaPaの家と子どもと健康と
http://www.terupapa.com/entry/A024
厳しい要求かと思いましたが、どのようなプランが出てくるか楽しみです。回答期限は次回の新築完成見学会(2週間後)となりました。
全体として、今までで一番好印象です。
受け答えに曖昧な部分がなく、こちらの意見を聞くだけでなく社長さんの考えを聞かせてもらえた点や細かいことも一から説明してもらえた点が非常に良いと感じました。
営業を通さない地元工務店のメリットが発揮された形です。
今まで自分たちの中ではセキスイハイムの一強状態でしたが、ついに順位の入れ替えが起こるかもしれません。
鉄骨と木造、大手ハウスメーカーと地元工務店、プレハブ工法と在来工法、全く異なる両者を天秤にかけることになりますので、しっかりと吟味していきたいと思います。
次回は上述の通り、太陽光パネルの採算性について考えましょう。